看護師の人手不足の大きな原因として挙げられるのが、離職率の高さだ。
看護師の退職理由は多種多様で、「夜勤や残業が多い」「給料仕事内容に見合わない」「人間関係が辛い」といったものが挙げられる。これらの理由から次々と退職してしまうと、残った看護師への負担がかかってしまう。そして、この負担も看護師の退職理由の1つになるため、悪循環に陥りやすくなる。
また、人手不足の原因として、需要が急増していることも挙げられる。高齢化社会が進むにつれて介護施設や訪問看護などでの業務が増えているため、人員を補充しても業務が追いつかなくなるといった事態が発生している。

人手不足によって起こり得るのは、ヒューマンエラーだ。
人員がしっかりと補充されていれば患者一人ひとりへの配慮が行き届きやすくなり、充実した看護を行うことができる。しかし、人手不足によって看護師一人が担当する患者が増えると、体調管理に見落としがあったり、連携ミスが起きたりしてしまう。
また、新人看護師への指導や清掃などの細かい業務もあるため、体力だけでなく精神も削ってしまうことになる。疲れが蓄積すると業務に支障が出るリスクは高まり、患者の命にも関わりかねないため、人手不足は早急に対処しなければならない。

人手不足の解消には、職場環境を整えることが大切だ。
例えば、勤務時間の柔軟さだ。短時間勤務や夜勤のみなど、様々な時間帯での働き方の提案が求められている。
また手当を充実させるなど、待遇面の改善も大事だ。